オマエは、いつも俺の人生とともにあった。
40年以上、俺を支えてくれていたのに。
オマエは、俺のお気に入りだった。
ラーメンどんぶり
小学校の時、初めて作ったインスタントラーメンは、このどんぶりで食べたと思う。
中学校の時、部活で、腹を減らして帰ってきた俺に、母親はインスタントラーメンを作って、このどんぶりに注いでくれた。
高校の時、深夜放送を聴きながら、夜食に作ったインスタントラーメンをこのどんぶりで食べた。
大学の時なんか、週に何度も何度も、このどんぶりにお世話になった。
手放せない、俺の相棒。
オッサンになった現在でも、お世話になりっぱなし。
しかし、俺の不注意で・・・
許してくれ。
ゴメンよ。
ラーメンどんぶり
??タダのどんぶるじゃねぇ~か??って?
そう、タダのどんぶりさ。
だけどコイツは俺の人生とともにあった。
口づけした回数は、誰よりも多いだろうね。ガハハ
大切にしていたのに、上に鍋の蓋を落として割ってしまった。
許してくれ。
あの世に行って、俺が行くのを待っててくれ。
そして、俺が逝った時、ジジイになった俺に熱いラーメンを食わせてくれ。
さようなら。