いい天気だったね。
布団でも干してみるか。ガハハ
それは、もう10年位前のこと
俺は大昔に作られた、日本製の竹竿をリメイクした。
その調子を見がてら、仕事の後に高崎の公園でキャスティング練習をしていた。
リメイクした竿は、使えないほどではないが、ちょっと癖があってテーリングを起こしやすく、ちょっと投げづらかった。
またライン速度を上げようと強くフォールを加えると、失速した。
ラインが長くなればなるほど、そんな感じ。
でも、ゆったり大きめのストロークで振ればそこそこ飛んだ。
そんなことして遊んでいたら、犬の散歩をしていたおじさんが声をかけてきた。
その人は、有名なフライキャスターに習った事があって、フルラインキャストなんて簡単だって言ってた。
キャスティングには正しいやり方があって、ちょっとしたコツでフルライン出るんだそうだ。
自慢じゃないが、その頃の俺は、今にもましてキャスティングが下手だった。
しばらくの立ち話しの後、『ちょっと振らしてみて。』と言うので、リメイクバンブーロッドを渡した。
おじさんは、『重たいなぁ~。』と言いながら、リールからラインを引き出した。そして、もの凄いスピードでその竿を振り、フォールを加えた。
するとやっぱり、ラインは失速し、フニャフニャと芝の上に落ちた。
おじさんは首を傾げながら、竿を振り続けた。
『その竿、あんまり早く振ると飛ばないんですよ。』
と、俺が言うと、下手な俺に言われた事が気に障ったのか、おじさんは更にラインスピードを上げようと試みた。そしてラインはフニャフニャと落ちた。
そして俺に竿を返し、『オニイチャンが作ったの?ダメだなこれ。』と言った。
(実際にはなんて言われたか忘れたんだけど、そんなような事を言った。)
俺も、ちょっとカチン!と、きたが
『そうですか。でも少しは飛びますよ。』と、言って投げて見せた。
おじさんが投げていた距離と、そう変わらなかったけどラインは伸びて芝生に落ちた。
手元にあったラインが綺麗に出て行き、おじさんより飛んだことが分かった。
おじさんは、俺が振っているうちに、何か言いながら去っていったみたいだった。
振り返ったときには、歩き去る後姿だった。
何を言ったかわからない。でも、コレだけは聞こえた。
『布団叩きにもならない。』
あれから、10年くらい経った。
俺は、思った。
"ホントに布団たたきにならないのか?』
前置きが長くなったね。
布団たたきにもならないと言われた竿。
叩けたけど、ちょっとパワー不足。ガハハ
でも3枚いっぺんに叩けます。ドヒャヒャ!
まぁ~、おじさんは正しかった。
布団叩きには向かない。
今日は投げる練習をしてきた。
いい竿だろ?ガハハ
ちゃんとガイドも付いている。
竿は布団叩きにはならなかったが、布団叩きは竿になるか?
結果はコチラ
5番のラインで振ってみた。
20ヤードくらいはコンスタントに投げられたよ。ガハハ
7番くらいのラインが合うみたいだったけどね。
近距離の方が難しかった。
管釣りとかなら十分魚が釣れそう。
でも、釣竿には向かないね。
布団叩きも竿にはならないと思ったよ。
※おじさんの件は多少着色あり。昔の事なんで良く覚えていないのだ。ガハハ